普段、塾をしている身としていつも思うのは、
「そりゃそのやり方じゃ伸びないよ!!」
という勉強の仕方をしている生徒がたくさんいる、ということです。
なので今日は「勉強の仕方の基本」について書いていきます。
この記事はこんな人に向けて書いてきます。
・これから勉強を始めたい
・勉強のやり方がわからない
・勉強しているのに伸びない
特にこれから受験勉強を始める高校2年生のみなさん!
やみくもに勉強する前にぜひ読んでみてください。
結論から
先に結論からいきます。

なぜこれが大事なのか順を追ってご説明します。
成績が上がらないのはなぜ?

勉強しているのに成績が上がらない人がいます。
それはなぜか?考えたことありますか?
勉強の成果をシンプルに図示すると以下のようになります。
「勉強の成果」
=「勉強量」×「やり方」
つまり、成績が伸びない理由は勉強量が足りていないか、勉強のやり方が間違っているかのどちらかのはずです。
成績が上がらない=勉強していないから?本当に?
「じゃあ成績伸ばすにはどうすればいい?」
こういうことを言うと、多くの人が「いっぱい勉強する!」と言います。
つまり勉強量を増やせば伸びる、と。
本当にそうでしょうか?
確かに、勉強量を増やすことができればしていない時よりは伸びるとは思います。
しかし、今まで自宅学習をしてこなかった人がいきなりテスト前でもないのに毎日何時間も勉強できますか?モチベーション続きます?
勉強の仕方を変えれば伸びる
逆に勉強の仕方さえ変えてあげればモチベーションが上がり、
勉強が楽しくなれば、徐々に勉強時間も増えていくと考えています。
しかし、実は多くの受験生が誤った勉強法をしているのです。
8割の受験生がやりがちな間違った勉強法とは
例えば、こんな生徒がいるとします。
Aさん
高校2年生
志望校は関西大学
現在、偏差値50程度。
今まではテスト勉強しかしてこず、受験勉強はこれから。
まずは英語から伸ばしたいと考えているが、そもそも単語がわからないので英単語の勉強から始めようと考えている。
ここまでは何の問題もないですよね。
単語帳は何を使う?
では、あなたがAさんならどんな単語帳を使いますか?
9割の人が高校で配られた英単語帳を使って勉強しようと思うのではないでしょうか?
つまりシス単やターゲットです。

Aさんも何の疑問も持たずに学校で配られたシス単を使って英単語を勉強することにしました。
単語ムズい、、眠い、、おもしろくない、、
頑張って毎日30分は英単語を勉強しようと決めたAさん。
いざ始めて見ると、わからない単語だらけ。。
最初は頑張ってマーカーを引いたり、付箋をはったりしていましたが、徐々に眠くなってきてギブアップ。1週間後には放置。後半部分はページを開くことなく封印w
みなさんもなんとなく想像つきませんか?
シス単やターゲット1900は難しい
そうなんです。
Aさんにとってシス単やターゲット1900はいきなり難しすぎるんです。
そこを気合と根性で乗り越えていける人はそれで問題ないのですが、高1・高2の生徒にとっては知らない単語が多すぎて、モチベーションが続かず多くの人が挫折します。
この単語がわからなければシス単、ターゲットやめよう
ちなみに以下の単語のうちいくつわかりますか?
expose
criticize
embarrass
ideal
unexpected
みなさんわかりましたか?
これらはシス単の序盤に出てくる基本単語。
受験生なら誰もが知っておくべきテッパンの英単語です。
この中で少なくとも2つ以上自信がないものがあった人は
今すぐシス単、ターゲット1900をやるのはやめましょう。
あなたはほぼ確実に挫折しますw
参考書選びの基本的な考え方
ではここからは具体的にどうすればいいのかについてお話ししていきます。
難しすぎるものはやらない
勉強において大事なこと。
一言でいえば「正しいレベルの問題を毎日やること」です。
そのためには、難しすぎるものは避けましょう。
おそらく多くの人が自分の目標からやるべきことを考えてしまうのだと思います。
つまり、関西大学目指すからにはまずシス単!
とか、近畿大学に受かった先輩が使ってたと言ってたからネクステ!
共通テストで7割取りたいから共通テスト対策!
だから挫折するのです。
考えるべきは今のあなたのレベルに合っている参考書は何か?、
今あなたが取り組むべきことは何か?です。
わかる:6割、わからない:4割
じゃあ、「あなたに合った参考書」って一体何か?
これを一つの目安としてください。
「6割わかる、4割わからない」
つまり半分以上はすでに自力で解ける、知っているという参考書や問題集がベストということです。
これから受験勉強を始めようとする人が今までテスト前や学校の宿題しか勉強したことないのに、いきなり難しい問題やって継続できるはずがありません。
まずは薄っぺらくて、ほとんど解ける(知ってる)ものから始めましょう。

これは、私が考えたわけではなくいろんなところで言われています。
子ども4人を東大へ合格させた佐藤ママや、ビリギャルで有名な坪田先生。
古くは福沢諭吉もこれが正しい学び方である、と言ってたのだとか。
シス単、ターゲットなしでも偏差値60は可能
ちなみにシス単やターゲット1900に載っている単語で、
6割以上わかる人ってどんな人かというと、
おそらく英語の偏差値65くらいだと思います。
高2生でいえば、学区で一番の進学校のなかでも上位の生徒たちです。
※ローカルな話になりますが、寝屋川で言えば、寝屋高のトップ層か四条畷の真ん中以上。そういう人でやっとシス単6割わかるレベルだと思います。
それ以外の人はまずは自分でもわかる英単語が含まれている単語帳からスタートしましょう。
でも、単語帳のレベルを落としたら成績もあまり上がらなさそう、、
そう思う人もいるかもしれませんが、安心してください。
仮に単語帳のレベルを一つ落としても偏差値60程度なら全然届きます。
※偏差値60のイメージがわきづらい方は「偏差値 大学 一覧」で調べてみてください。
とにかくまずは、どんなに薄いものでもいいので一冊やりきった!という経験を積んでください。
5分でいいから”毎日”続ける
最後に、毎日続けること。
多くの高校生がテスト勉強や学校の課題以外で自分のための自宅学習を取り組んだ経験がないと思います。
簡単な参考書や問題集でいいので、1日5分でもいいので毎日継続してみましょう。毎日です。できれば毎日ではありません。平日だろうが休日だろうが、体育祭があろうが、風邪をひこうがとにかく毎日です。
逆に言えば勉強を始めるときや参考書を選ぶ際には「自分が毎日取り組めるものは何だろう?」という意識で取り組んでみてください。
これは有名な話ですが、
1日1%ずつ成長を1年間継続するとどうなるか。なんと37.8倍になります。

例えば100万円が1年後に3,780万円になるということです。逆に1%ずつ衰えていくと、100万円が3万円になってしまいます。
「継続は力なり」という言葉がどれほどのパワーを持つかおわかりいただけたでしょうか。
いちばんはじめの単語帳おすすめ
基本的に単語帳は好みが分かれるため、自分で手にとって合うか合わないか判断するのがベストですが、全くわからない!という人のためにいくつかおすすめの単語帳をピックアップしていきます。
データベース1700
一番最初におすすめするのがこのデータベースシリーズ。
特徴はデータベース1700、3000、4500と幅広いラインナップ。
この1700のレベル感は中学英単語から高校1年の必修語まで。
中学英単語もちょっと怪しいかもという人はこちらがおすすめです。
英単語だけでなく、熟語や会話表現の基礎も掲載されており、6段階のレベル別構成になっているため取り組みやすいと思います。
英文で覚える英単語ターゲット1200
こちらは有名なターゲットシリーズの一つ。
特徴は英文を読みながら覚えていけること。このタイプの単語帳としては、速読英単語が有名ですが、速単は正直難しい人が多いと思うので、まずはこのレベルからスタートしてみてください。
載っている単語レベルは中学標準〜高校基礎まで。ターゲット1900に掲載されている単語も含んでいるためターゲット1900への橋渡しとしても重宝します。
そしてターゲットシリーズはアプリが最強!無料で使えるためターゲットユーザーは必ずこのアプリは使いましょう。
早い人なら毎日1時間×2週間で覚えられます。
システム英単語Basic
高校生におなじみのシス単シリーズのベーシック版です。
レベルとしては中学英単語〜共通テストレベルまで。多くの人に愛用されている理由としてはその見やすいレイアウトとミニマルフレーズと呼ばれる短い例文です。
学校でよく配布されるシステム英単語(標準版)に掲載されている単語も多いためまずはこのシス単Basicを仕上げて志望校に応じてシス単(標準)に移るというのもアリです。
まとめ
ここまで初学者のための勉強の仕方(基本)についてお話ししてきました。
まとめると、
・勉強量を増やす前に勉強の仕方を変える
・難しい問題は続かないので避ける
・参考書は6割わかるものを選ぶ
・まずは1週間で終わるような薄い参考書1冊を仕上げる
特にこれから受験に向けて勉強しようと思っている高校2年生のみなさんはぜひ以上のことを意識して取り組んでみてください。