はじめに

この記事では英語長文を素早く読めるようになるために必要なコツを3つに絞ってご紹介していきます。
大学受験だけでなく、大学生や社会人でTOEICに挑戦するときにも必要な知識を英語塾を運営している立場からご紹介していきますので英語を速く読めるようになりたい人は必見です。
英語はコスパ最強の科目
「英語を制する者は大学受験を制する!」
みなさんはこんな言葉聞いたことありませんか?
受験で必要な科目は色々ありますが、コスパが最強な科目は英語だと言われています。
なぜなら、英語は避けては通れない科目だからです。
理系だろうが、文系だろうが、一般入試だろうが推薦入試だろうがほとんどの場合、英語は必須科目です。
にもかかわらず差がつきやすいのがこの英語です。
さらに、一度英語力をつけてしまえば、安定して高得点が獲得できるようになります。なので、これから受験を始める人はまず英語から得意にしていくことが得策と言えます。
多くの人が苦手な長文読解
今は「英語4技能」という言葉をよく聞くようになりましたが、
それでも受験において比重が大きいのはリーディングです。
そしてリーディングにおける受験生の悩みは「時間が足りない問題」でしょう。
しかし、英語の速読は誰でも努力次第で身に着けることが可能です。
今回は、英語塾として多くの生徒を見てきた立場から速読できるようになるためのコツをご紹介します。
コツ①文法やりすぎない

まず、1つ目のコツは「文法をやりすぎない」ということです。
当たり前に聞こえるかもしれませんが、英語長文を速く正確に読むためには、英語長文を読む練習をたくさん積む必要があります。
しかし、多くの生徒が英文法の勉強ばかりしてしまっています。
実際に文章ではほとんど出てこないような文法知識ばかり増やすのは非常に勿体無いです。文法は完璧でなくてもいいので文章を読む練習をしていきましょう。
最低限の文法はおさえておこう
「でも長文が読めるようになるためには文法を理解していないといけないんじゃないの?」と思うかもしれません。
確かにその通りです。しかし、細かい文法知識ばかりに目が行って肝心な長文読解のトレーニングを積まないことには読めるようにはなりません。
では、最低限の文法知識とはなんなのか。一つの目安としては、
・中学文法(時制、受け身、関係代名詞など)は完璧にわかる
・品詞(名詞、動詞、形容詞、副詞)の違いがわかる
・5文型がわかる(SV0C)
・句と節の違いがわかる
いったんこれくらいができれば大丈夫でしょう。
あとは文章をどんどん読もう
文法が一通り仕上がったら、あとはどんどん文章を読んでいきましょう。
慣れてくれば高校の教科書1冊は1日で読み終えることができます。
気持ちとしてはそれくらいの勢いでガンガン読んでいくこと(多読)が大切です。
コツ②単語を強化

英語長文を得意にするためにはやはり語彙力が必要です。
英語長文が苦手という人のほとんどがここに問題があります。
逆に言えば、語彙力さえつければほとんどの場合、長文を得意にしていくことができます。
理想は単語帳1冊分
ではどうやって語彙力をつけていくべきか。
日本人に合っているのは単語帳でコツコツ覚えていくやり方でしょう。
理想は単語帳1冊分です。
ただし、これも注意が必要なのですが、
いきなりターゲット1900やシステム英単語から始めなくても大丈夫です。
逆に言えば、どれだけ辛くても毎日2〜3時間は継続できる人や、偏差値60以上の人は上記のような単語帳から始めてもいいと思いますが、それ以外の人は挫折するので、もっと簡単で薄い単語帳からスタートしましょう。
ページをペラペラめくってみて、みたことがある単語が半分くらいは載っているような単語帳からスタートすることがおすすめです。
とにかく、まずは1冊やりきった感覚を得ることが大切です。
↓おすすめの単語帳はこちらでご紹介しています↓
長文の中から語彙力を獲得していこう
単語や文法が完璧になっていなかったとしても、とりあえず長文を読んでいくことを個人的にはおすすめします。
実際に、長文を読んでいるとわからない単語や熟語が出てくるのでそこで覚えていけばいいのです。
例えば、次の文章を訳してみてください。
I like to play the piano.
この文章は一度読めば簡単に理解できたと思います。
なぜならlikeやplay、pianoといった単語はいちいち「like=好き」というように日本語に変換しなくてもその単語自体にイメージができているのでlikeはlikeというようにダイレクトに意味がわかります。
しかし、次の文章はどうでしょうか?
The supervisor declined to provide further details.
この文章は文構造自体は非常に簡単ですが、一つ一つの単語の意味がイメージできなければ一瞬で理解することは難しいのではないかと思います。
これを単語帳を使ってsupervisor=上司、decline to=~することを断わる[拒否する]とひとつずつ覚えていくことも大切ですが、
文章やストーリーを通して覚えていく方が記憶に残りやすいと思います。
コツ③精読する(英文解釈)

単語も文法も一通り勉強を終えた。長文にたくさん触れる必要があることもわかった。あとはあなたに必要な力は精読力です。
一般的に、英語を速く読むためには、問題文を先読みした方がいいとか、答えに必要なところだけをピックアップして読みましょうといったアドバイスがよく言われたりしますが、これは
正直、微妙です。
こういった小手先のテクニックで一時的にいい点数を取れるようになるかもしれませんが、レベルが上がっていけば通用しなくなります。
英語の文章をしっかり構造から理解できるようになるから文章を読むスピードも上がっていくのです。
この精読のために大事なことは2点あります。
返り読みをしないで前から意味をとっていく
一つ目が返り読みをしないで前から意味をとっていくことです。
よく「英語を英語のまま理解しよう」、「日本語を介さずに読もう」と言われたりしますが、それができるようになるためにはこの英語の語順で理解できるようになる必要があります。
そのために、「チャンクリーディング」とか「スラッシュリーディング」という読み方を意識していきましょう。
チャンクリーディングとは何か?
例えばこんな文章を訳してみてください。

この文章を一度全部読んでから、自然な日本語の語順に合うように何度も読み返して日本語訳をする、というのではなくて、
When I was 17/ 私が17歳の時
I read a quote/ 私はある言葉(引用文)を読んだ
that went something like/ (そこには)こんなことが書いてありました。
というように、頭からザクザク訳していくのがチャンクリーディングです。
このチャンクリーディングはリスニングの対策としても非常に有効です。
最近の英語長文の問題集では全文にこのチャンク(スラッシュ)がつけられていることも多いのでそういった問題集を選ぶことをおすすめします。
まずは簡単すぎるくらいの文章から完璧に読む
長文読解の勉強を進めていく際のポイントとしては、
初めから難しい文章には手をつけないことです。
挫折する人にありがちなのは、いきなり読むのに1時間以上かかるような文章問題から手をつけることです。仮に関西大学志望の生徒であっても、「周りがやっているから」とか「関西大学合格者が使っていたから」という理由で難しい問題集から解き始めるのはやめてください。もともと英語が苦手だから始めたのに難しいのからやると余計英語が嫌いになりますよ笑
つまり、一旦、自分がスラスラ完璧に理解できるレベルにまで落とし、その代わり量をこなしていきましょう。
最後に
英語を速く読むためのコツをまとめると
① 文法をやりすぎない(多読する)
②単語力を強化する
③精読する
以上の3つになります。
英語を速く読めるようになるために、みなさんも是非この3つを意識して普段の英語学習を進めてみてください!