はじめに
知ってる人は知っている。TED 史上最高の再生回数を誇るこちらの動画「ケン・ロビンソン卿の学校教育は創造性を殺してしまっている」
2006年の公開からなんと世界中で3億人もの人が観たと推定されているとのこと(ほんまかいな!)
私も何度も観たことのある内容でしたが、改めて見てみると「やっぱりいい!!」
学校の先生や塾の先生、生徒や保護者など多くの方に観ていただきたい内容です。
ではご覧ください。
学校教育は創造性を殺してしまっている/TED
要約まとめ
3つのテーマ
1. 人間の創造性について
2. 創造性が未来を予測不可能なものにする
3. 子どもが持っている潜在能力、独創性について
創造性は識字能力と同じくらい重要である。
間違いを恐れないことが独創性につながる。しかし、世界中どこでも数学や言語が重んじられ、芸術系の教科は軽く見られる。なぜなら今の教育制度は学者を作るためのものだからだ。教育制度が創り上げられた19世紀以前は世界中どこにも公教育なんてなかった。教育制度は産業社会のニーズから生まれた。科目の優劣は2つのことから決められた。1つは働くために有用な科目が最優先ということ(砂遊びなんてやっても仕事にならない。音楽はアーティストになるわけじゃないからやめろ)二つ目は 学力。学校の成績だけがいまや知性だと思われている。大学側のイメージだけで教育制度を作ったため、無数の創造性溢れる天才の芽が摘まれている。昔は学士を持っていれば仕事が得られた。しかし今は学士を持っていても仕事が見つからない人もいる。そのために修士を求め、学歴のインフラが起こっている。
今まさに抜本的に知性の意味を考え直す必要がある。 我々の未来への唯一の希望は人類生態学である。人類生態学とは、人間は豊かな可能性を持っているという新しい考え方を築き上げる学問です。 創造性が生を豊かにすることを理解し、子供たちが未来の希望であると認識しなくてはならない。子供たちはあるがままに育てるべきだ。そして私たちの役割は子供たちが未来を創る支えとなることです。
いかがでしたでしょうか?
笑いあり、考えさせられるところあり、あっという間の19分だったのではないでしょうか?皆さんは何を思い、何を感じましたか?教育に携わる方や子育てを去れている方であれば、きっと何か感じたことがあるのではないかと思います。
TEDの公式サイトの方に原文(英語)と、日本語全訳が掲載されているので気になる方はそちらもご覧ください。
また、ケン・ロビンソンは著書「CREATIVE SCHOOL」の冒頭でこんなことを語っています。
最後にこちらをご紹介して締めの言葉とさせていただきます。
数えきれないほど多くの人々が、公教育のおかげで満たされた人生を送ったり、困窮や背負っているものから脱却したりしている。無数の人々が学校で優秀な成績を収め、その後の人生で活躍している。これを否定するのはばかげている。しかし、あまりにも多くの人々が何年にもわたる公教育から受けるべき恩恵を受けていない。学業優秀者の成功は、その他大勢の犠牲のもとに成り立っている。教育標準化運動が、盛り上がりを見せる中で、成績不振の大小を背負う生徒はますます増えている。成功者は主流の教育文化のおかげだけでなく、それに逆らって成功を手にしているというケースがあまりに多い。
そこであなたに何ができるだろう。あなたが生徒であっても、教育者であっても、保護者であっても、学校経営者であっても、政策立案者であっても、どのような形でも教育に携わっているのなら、教育改革の一端を担うことができる。(中略)
教育が起こるのは議会の会議室や政治家の演説においてではない。学校で、実際に学習者と教師の間で起こるものなのだ。あなたが教師であれば、生徒にとってはあなたこそが、教育制度だ。学校長なら、地域社会にとってはあなたこそが教育制度だ。政策立案者なら、管轄の学校にとってはあなたこそが教育制度なのである。